いじめは、いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせる恐れがあるものです。
従って、本校では、すべての生徒がいじめを行わず、他の生徒に対して行われるいじめを認識しながら放置することがないよう、いじめが心身に及ぼす影響、その他のいじめの問題に関する生徒及びこれを守るべき保護者・教職員の理解を深めることを旨として、いじめの防止等のための対策を行います。
そのために、家庭や地域、関係機関との連携を大事にし、生徒が多くの人々と関わり、多くの目でも見守られるよう学校を中心としたコミュニティー作りに努め、健やかな「こころ」を育てることを通して、いじめのない高校生活が送れるように積極的啓蒙活動を行っていきます。
本校の生徒は、いかなる理由、いかなる場所、いかなる相手、いかなる状況であってもいじめを行ってはいけません。
インターネット上なども含め、あらゆるいじめが行われないよう、学校の教育活動全体を通じた豊かな心の育成に努め、家庭や地域、関係諸機関と連携を図りながら、学校全体でいじめの防止と早期発見に取り組みます。
また、いじめが疑われる場合には、速やかに適切な対応をとり、再発防止に努めます。
本校独自の総合科目「人間」の授業では、「いのち」の大切さを学んでいます。ここで学ぶべき「いのち」とは、自分、家族、友人、育むであろう新しい「いのち」を含めたすべてをさします。
この「いのち」を守る中で、現代社会で問題となっていることのひとつに「いじめ」があります。
生徒・保護者および教職員に対して、SNSをはじめとするインターネットを通じて行なわれるいじめも含め、あらゆるいじめ防止に対する理解を深めるために、授業だけでなく、ホームルーム活動の充実、部活動、学年通信・生徒指導部だより・保健室だより・フレンドリールームだよりなどの活用、PTA活動、生徒会活動を通じての啓蒙活動などを行います。
さらに、これらの活動を通して、健やかな「こころ」を育て、「こころ」が通い合えるよう「コミュニケーション能力」を身につけ、そしてお互いを思いやることができる「やさしさ」を培うことをめざします。
本校では、すでにフレンドリー・ルームを常設し、いじめに関してのみならず、生徒がいつでも相談しやすい環境づくりを進めています。これを核として、教職員集団が「チーム至学館」として、いじめを早期発見する相談体制の拡充をいたします。
特に、担任及び教科担当者は、生徒の小さな変化にも気づくことができるよう常に細心の注意を払うよう努力をいたします。
いじめは、人として絶対に許されない行為です。ですから日々の教育活動を通して訴え続け、生徒が安心して学校生活を送れるよう環境作りに努めます。
そして、保護者のみなさんと連携を深め、生徒の微妙な変化、生徒からのSOSサインを見逃さず、早期発見できるよう配慮いたします。
生徒、保護者、教職員などから、生徒がいじめを受けた、あるいはいじめを受けていると思われる通報を受けた場合、速やかにいじめ対策委員会を中心として、事実の有無を確認するための聞き取り調査を行います。
いじめの客観的な事実が確認された場合は、速やかにいじめをやめさせ、その再発を防止するために、いじめを受けた生徒、保護者に対する支援と、いじめを行った生徒への指導及び保護者への助言を継続的に行っていきます。
さらにいじめを受けた生徒が安心して学習する環境をつくるために、保護者と連携を図りながら必要な措置を講じていきます。
そして、はやし立てたり、いじめに同調した生徒がいた場合には、それらの行為がいじめに加担していることとなることを理解させ、周りでいじめを見ていた生徒がいた場合には、自分の問題として捉え、誰かに知らせる勇気を持つよう指導を行います。
いじめを受けた生徒も、いじめた生徒も共に至学館の生徒であり、その後の高校生活が円滑に送れるよう、争いが生じないよう見守っていきます。
いじめを防止するための措置を効果的に行うとともに、いじめと疑われる相談、通報があった場合の対応が速やかに行われるよう「いじめ対策委員会」を設置します。
いじめ防止策等の点検を定期的に行い、より効果の高い予防策となるよう、また「いじめ対策委員会」で対応した内容がいじめ防止に役立つよう検証を行っていきます。
いじめにより、生徒の生命・心身あるいは財産等に重大な被害が生じたり、相当の期間学校を欠席することが余儀なくされている等の疑いが生じた場合には、「いじめ対策委員会」の判断により「重大事態調査委員会」を召集します。